アジサイ眼科


アジサイ眼科

Ajisai Ophthalmology Clinic

東アジア人のオカルト黄斑ジストロフィー

黄斑部の見た目は正常、全視野ERGも正常なのに、視力不良、
OCTで多少所見がある場合がある、
黄斑部局所ERGか、黄斑部多局所ERGで診断するしかない、
オカルト黄斑ジストロフィー(OMD)という病気があります。


現在は、診断のために検査所見や、
遺伝子検査にて、原因遺伝子を調べている段階で、
まだ、治療法はありません。


先日、記事にしたラクスターナの適応遺伝子とは全く違う遺伝子です。


日本、China、South KoreaでOMD患者の、
視力、OCT、遺伝子異常を集めた論文が
Ophthalmologyという眼科では権威ある雑誌に掲載されました。


Clinical and Genetic Characteristics of East Asian Patients with Occult Macular Dystrophy (Miyake disease); EAOMD Report No.1
https://www.aaojournal.org/article/S0161-6420(19)30138-1/fulltext
p.R45W, p.T1194M/p.T1196I (complex), p.S1199C, p.G1200A, p.G1200D, and p.S1198F respectively. Two variants were recurrent; p.R45W (11 families, 52.4%) and p.S1199C (5 families, 23.8%).
日本医大千葉北総病院の亀谷先生の名前があります。


S1199Cの遺伝子異常が5家系で認められた!
僕が亀谷先生と研究させてもらっていた時、
オカルト黄斑ジストロフィー(OMD)で、
RP1L1遺伝子のS1199Cの異常を世界で最初に発見したということで、
英語論文になっています。

もはや僕は研究には全く関わっていませんが、
OMDの研究で、S1199Cの遺伝子異常を見付けて下さる先生方に大変感謝致します。