アジサイ眼科


アジサイ眼科

Ajisai Ophthalmology Clinic

パターンスキャン

そういえば、先週、従来の網膜レーザー照射したことがある方に、パターンスキャンレーザーを使ってみました。


やっぱり痛いみたいです…


そりゃそうです。


網膜レーザーはどうしても痛いので、出来るだけ痛くない設定はないか色々試したことがあります。
痛くなる設定変更として、レーザースポットサイズ、パワー、照射時間があります。
簡単に言って、パワー、照射時間をスポットサイズに合わせて必要最小限にすることが、痛み軽減対策になります。
パワーを上げて照射時間を短くするか、パワーを下げて照射時間を長めにするか、結局この選択になると思いますが、痛く感じる人はどちらも痛いみたいでした。


パターンスキャンは、パワーを上げて照射時間を短くして素早いパターン連射機能を使ってますが、痛みが無くなるほどのものでは無い、予想通りの結果でした。
パターン連射は、思ったほど速くなく、痛そうだから早く照射を終わらせたいのに、終わるまで待つ感じが予想外でした。


ただ、パターン撃ちでなく、従来通りの単発撃ちのスポットの出方のレスポンスが良く、パワー・照射時間が弱めでもスポット出易いメリットがあると思いました。

マンガ的に従来のレーザー照射のパワーの立ち上がりをグラフで書くとこんなイメージで、横軸が時間軸・縦軸がパワーだとすると、立ち上がりの遅れがわずかにあります。
電球のウィンカーがじわっと点灯するイメージです。

パターンスキャン搭載のレーザーはこんな感じで、パワーが鋭く立ち上がるイメージです。
LEDのウィンカーがパッと瞬間的に点灯するイメージです。


このパワーの立ち上がりに一番のメリットを感じました。


ただ、レーザー照射の設定にもう一つあり、レーザー光の波長(色)です。
緑・黄・赤があって、この順番に緑がスポットを出すのに一番まぶしくパワーが必要で、赤がまぶしさが少なくパワーを少なく、出血部位にもスポットを出し易いために、僕は赤を多く使います。
今回借りている機械は、黄色しか照射出来ず、赤を使いたければ、緑・赤の両方を照射出来る機械を買うしかなく、値段も高くなります。


うーん、僕的には、パターンスキャン機能無しの、新しいレーザー機能だけで、赤だけ照射出来る機械がベストなんだけど、そんなものは無さそうです…