アジサイ眼科


アジサイ眼科

Ajisai Ophthalmology Clinic

同じおフトンに入っちゃダメ


>「受刑者同士で同衾してはならない」 です。
大体、「同衾」ってわかります? 「どうきん」と読むそうです。
そんな日本語、ここに来て、初めて知りましたよ!
んで、意味は「おフトンの中に一緒に入ってはいけません」という意味です。

>「◯△さん!正座はダメだよ!」・・・???
正座がダメって、どういう意味ですか?
「刑務官からさぁ、うちらが正座を強要していると思われるんだ」
まさかぁ?そんな大げさな・・・


「いや、先輩が後輩に、説教したり、イジメたりしていると思われるんだよ」
「刑務官によっては、雑居全員、調査(事情聴取のこと)になるからさぁ」
じゃ、じゃあ、どんな風に座ればよろしいんでしょうか?
「安座(あぐらのこと)だね、基本的には」
は、はぁ・・・
「もう一つ。ちゃんと座布団敷いて、その上に座ってよ!」
確かに、刑務所から貸与された座布団があります。
食パンほどの薄さで、中は安いスポンジの、座布団か?という代物ですが。
「座布団に座ってくれないと、刑務官からイジメていると思われるんだわ」
「そうそう、先輩たちが、後輩に座布団を使わせず、嫌がらせしているとね」

>「おい!おめぇは、何で脚を伸ばしているんだ!」
刑務官様が、怒鳴っております。
まったく、どこで見ていたのか、すかさず窓越しからです。
「はいっ。すみませんでした」
「おめぇ、脚を投げ出していいと思っているのか?あぁん?」
「はいっ。すみませんでした」
「誰が、脚を投げ出していいって言ったんだよ?あぁん?」
「はいっ。すみませんでした」


「おい!おめぇ、何立ち上がっているんだ」
またまた、どこで見ていたのか、刑務官様が現れて、窓越しに怒鳴ります。
えぇっ?立っていてはいけないのかよ! ・・・そう、ダメなんです。
立つのは、便所に行くなど、用件がある時だけ、許されています。
「用もねえのに、ウロウロ、フラフラ、立っているんじゃねぇよ、あぁん?」
「はいっ。すみませんでした」
「なんか立たなきゃいけない用件があったのか?あぁん?」
「いえ。すみませんでした」
「くだらねぇことで、言われるんじゃねぇ、あぁん?」
「はいっ。すみませんでした」


憂うつだからと、小机の上にほおづえを突いたりしたら、大変です!
絶望したからと、小机の上に顔を突っ伏したりしたら、大変です!
外の世界であれば、何気ないしぐさでも、ここではダメです。
また、例のパターンで、刑務官様に怒鳴られます(笑)。
「おい!おめぇ、何を不体裁な格好をしているんだ、あぁん?」
定位置、小机の前に座っているから、と気を抜いてはいけません。





ムショのお作法、
実際に体験したら気を抜けないし、
ビクビクしちゃいますけど、
悪態をついてると思われかねない行動を
教えてくれてるということなのでしょうか。


でも、
ムショのお部屋が寒いからって、
受刑者同士、
同じおフトンに入ったら刑務官様から怒られるって、
確かにちょっと(笑)