アジサイ眼科


アジサイ眼科

Ajisai Ophthalmology Clinic

手塩に掛けた

昨日の手術患者さんは全員経過良好です。


他科Drのブログで、「努力は裏切らない」という話を見ました。


僕は、手塩に掛けた機械と、手塩に掛けた技術は裏切らない、が信条の一つです。
機械も、職人的な技術も定期的なメンテナンス、アップグレードが必要だと思います。
昔取った杵柄だけでは、一生通用しません。


仕事と日常を、オンとオフと言って分けるのが好きな人もいると思います。
相当な余程の能力があれば、一流で居続けられるかもしれません。


一流の仕事を行うためには、最低1000時間の修行が必要という童話?があります。
仕事の時だけ修行するだけでは、最低到達地点ですら届く前に多くの人が諦めるので、
多くの職人仕事の後継者がいない理由の一つかもしれません。
昔、僕みたいな凡人が、いかに短い時間で修行出来るか考えた時、
いつでもどこでも、手術の内容なり順番なり道具なり設定なり、
そのとき何を改善するのか、どうやって解決するのか、考え得る全てを考えること、
これも練習、修行の時間になると考えました。
だから、僕は仕事のオンとオフとか思ったことがありません。
起きている間、ひたすら考え続けること、それが近道であり、
その時に浮かんだ考えが、ふとした時に助かる技になることもあるからです。


機械はコンピューター制御になる程、便利で、性能も良く、安全になっている…
はずですが、制御が複雑になる程エラーが出易く、
エラーが出て本来とは違う動きをした場合、
最終的に人間が責任を取らないといけません。


制御が複雑になった機械を扱うには、いわゆるお勧めな設定はありますが、
機械の120%の性能を引き出せることはありません。
それを引き出すには、機械のロジックを理解し、色々な使い方を試すこと、
それにより、機械側のエラーが出た場合、機械のエラーを人間が一早く判断し、
エラーの解決法を考え、実行する確率が上がると思います。


そのようにして考えたもの、というものは仕事に限らず、
まず自分自身をあらゆる意味で守ってくれ、その上で仕事なり趣味なり、
楽しみながらも安全に正確に遂行出来ると思っています。