アジサイ眼科


アジサイ眼科

Ajisai Ophthalmology Clinic

フェザーメス

眼瞼の手術で、皮膚を切る時にフェザー社のメスを使っています。
メスハンドルに付け外しする替刃メスがあって、
間違って自分の皮膚でも切ったら大変なことになると
思いながら使うものです。

ふと、他の工具を調べていた時に両刃カミソリを見付けました。
生物の授業で観察組織切片を作成するために使ったことはあるけど、
カミソリというからにはヒゲも剃れるのだろうか?と疑問に思っていたら、
100年も前からホルダーに入れて使われていたのですね。
パッケージも昭和っぽいですし(笑)

3枚刃、5枚刃のT字カミソリは切れることは切れるけど、
すぐに切れ味が落ちるし、
1枚刃、2枚刃は皮膚が切れるだけでヒゲが切れる気がしないと思ってました。


そこで、両刃カミソリの切れ味に興味が出てきたので使ってみました。
意外と普通に切れ味が良いT字カミソリのように使えました。
角度を合わせないとヒゲは剃れないし、
気を抜く、押し付けると皮膚も切れますが、
カミソリの切れ味の耐久性もあるし、深剃りも出来るようになって、
評判通り、退屈なヒゲ剃りが、大人のたしなみの時間になりました。
誰でも何も考えなくても剃れるものではなくて、
雑に使えば血だらけになるでしょうから、
刃を使いこなす楽しみがあります。
確かに、この切れ味が分かると、T字や電動シェーバーには戻れないです。
剃った後も、刃にお湯を掛ければ終わりだし、メンテナンスも一番簡単でした。
今後は替刃交換するだけなので、
替刃も安いし、T字のプラスチックゴミも無いです。
手術もカミソリもmade in Japanのフェザーを愛用します(笑)

0.01%アトロピン


JAMA Ophthalmol. 2023 Aug 1;141(8):756-765.


翻訳機より:
近視の進行を制御することは世界中で関心を集めています。 
低用量のアトロピン点眼薬は、東アジアの子供たちの進行を遅らせました。


目的: 米国の小児の近視進行を遅らせるための
アトロピン 0.01% 点眼薬とプラセボを比較すること。


デザイン、設定、および参加者: 2018 年 6 月から 2022 年 9 月まで実施された、
ランダム化プラセボ対照二重マスク臨床試験でした。
米国内の 12 の地域および施設ベースの診療所から 
5 歳から 12 歳までの子供が採用されました。 
参加した子供たちは、
低度から中度の両側近視
(-1.00ジオプター[D]から-6.00Dの球面等価屈折誤差[SER])を持っていました。


介入: 対象となる小児には、0.01% アトロピン 1 滴、毎晩 1 滴、
またはプラセボ 1 滴を 2:1 で無作為に割り当てました。 
治療は 24 か月間行われ、その後 6 か月間観察されました。


主な結果と対策: 主要評価項目は、
ベースラインから24か月(治療を受けている)までのSER(両眼の平均)の変化でした。
他の結果には、ベースラインから 30 か月 (治療を受けていない) までの SER の変化と、
両方の時点での眼軸長の変化が含まれていました。 
差は、アトロピンからプラセボを引いたものとして計算されました。


結果: 合計 187 人の子供 
(平均 [SD] 年齢、10.1 [1.8] 歳、年齢範囲、5.1 ~ 12.9 歳、
女性 101 人 [54%]、
黒人 34 人 [18%]、東アジア人 20 人 [11%]、 
ヒスパニックまたはラテン系30人[16%]、多人種11人[6%]、
西/南アジア人6人[3%]、白人86人[46%])が研究に含まれた。 
合計 125 人の子供 (67%) にアトロピン (0.01%) が投与され、
62 人の子供 (33%) にプラセボが投与されました。 
追跡調査は、アトロピン群では125人中119人(95%)、
プラセボ群では62人中58人(94%)によって24か月後に完了した。 
30ヵ月の時点で、アトロピン群では125人中118人(94%)、
プラセボ群では62人中57人(92%)の追跡調査が完了した。 
24か月の主要評価来院時、ベースラインからのSERの調整平均(95% CI)変化は、
アトロピン群とプラセボ群で-0.82(-0.96~-0.68)D、-0.80(-0.98~-0.62)Dでした。 
それぞれ(調整された差 = -0.02 D; 95% CI、-0.19 ~ +0.15 D; P = 0.83)。 
30ヵ月目(6ヵ月は治療を受けていない)で、
ベースラインからの平均SER変化の調整後差は-0.04D(95%CI、-0.25〜+0.17D)でした。
ベースラインから 24 か月までの眼軸長の調整平均 (95% CI) 変化は、
アトロピン群とプラセボ群でそれぞれ 0.44 (0.39-0.50) mm と 
0.45 (0.37-0.52) mm でした (調整差 = -0.002 mm; 95% CI、-0.106 ~ 0.102 mm)。 
ベースラインから 30 か月までの平均軸方向伸びの調整差は 
+0.009 mm (95% CI、-0.115 ~ 0.134 mm) でした。


結論と関連性:低度から中等度の近視を持つ米国の学齢児童を対象とした
この無作為化臨床試験では、
アトロピン0.01%を毎晩投与した点眼薬は、
プラセボと比較した場合、近視の進行や眼軸伸長を遅らせることはなかった。 
これらの結果は、
米国の小児における近視の進行や眼軸伸長を遅らせるための
アトロピン 0.01% 点眼薬の使用を裏付けるものではありません。



引用終わり。


アトロピンの効果を期待する人にとっては、
24ヶ月で、アトロピン0.01%とプラセボで差がなかったという話で、
5年10年15年では分からないです。


しかし、-10D、-20Dのような近視、強度近視による脈絡膜血管が、
アトロピン点眼やオルソケラトロジーにより防げた話はありません。


強度近視による網膜裂孔・網膜剥離・脈絡膜新生血管を防ぐために、
近視進行抑制治療をしようということになっていますが、
現状では無理だと思います。


あんまり言う人はいませんが、
生まれた時から既に遺伝子(DNA)で決まっていると思います。
出生後すぐに、遺伝子解析、原因遺伝子を検索、遺伝子治療まで出来るなら
治療になると思いますが、そこまで分かってもいないし、治療も無いです。


だから、僕は現状の近視進行抑制治療は勧めません。


アジサイ眼科で、強度近視の人の白内障の手術を行って、
-10Dとか-20Dの眼を約0Dにしてますが、
もちろん、網膜や視神経は強度近視の時と変わるはずもないです。

本日の手術

今日は、白内障手術を11件行いました。
全員通常通りです。


現状での手術の混み具合は、
まだ10/26の手術は比較的空いていて、
11/2、11/9は混んでいて、
11/16は、空いています。
ただ、11/23、11/30は手術休み予定です。

本日の手術

今日は、
白内障手術を7件、
眼瞼内反手術を1件行いました。
全員通常通りです。


10月、11月の手術予定も増えてきていますが、
まだ10/26~手術予定可能です。

スーパードクターへの誘い

スーパードクターになる枠が残っているので、
割引募集の案内が着ました。

「全国のスーパードクターの先生方にご協力をいただいて高い評価を頂戴しており」
だそうです。

ワォ!
220万円が160万円に!
110万円が80万円に!
安い!
スゴイ!
社長ありがとう!(笑)